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「感情」とは何か? なんのために存在しているのか? を科学的に解説する

 

 

人間だれしも怒ったり、悲しくなったり、怖くなったりすることがありますよね。

当然、あなたにもあるでしょう。

 

では、時に体を高揚させ、時になくなってほしいと思ってしまう、この「感情」がなぜ湧き起るのか知っていますか?

 

そして、感情とは一体何なのか知っていますか?

 

ということで今回は、「感情」が生まれる仕組みと、なぜ「感情」というものが存在しているのか、「感情」は人間だけのものなのか?についてを解説していきます。

 

 

この記事はユヴァル・ノア・ハラリの著作『ホモ・デウス テクノロジーとサイエンスの未来』という本を参考に書いています。

 

 

 

 

この本を読む前と後では、現代に対しての価値観が全く変わります!

是非、買って読んでみて下さい!

 

 

 

 

 

動物にも感情がある

 

まず、感情を詳しく知る前に一つ覚えておく必要のあることを始めに言っておきましょう。

 

 

実は、人間以外の動物にも感情はあるのです。

正確には、「感情のある動物もいる」ですが。

 

この「感情のある動物」というのは、サルや猫、豚などが分類される哺乳類、クジャクやハトなどが分類される鳥類、そして一部の爬虫類と一部の魚類です。

 

僕たちは彼らを擬人化させ、感情豊かに描くことがありますが、実はそんなことをしなくても、彼らにはれっきとした感情が存在しているのです。

 

 

1950年代、心理学者のハリ―・ハーロウはある実験を行いました。

 

彼はサルの赤ちゃんを誕生直後に母親から引き離し、狭い檻に隔離しました。

 

そして彼らに、哺乳瓶を取りつけた母親代わりの針金の人形と、哺乳瓶のついていない柔らかな布に包まれた人形のどちらかを選ばせました。

 

すると、サルの赤ちゃんたちは授乳してくれないにも関わらず、布をまとった方の代理母を選んだのです。

 

生きていくということだけを考えているのであれば、ミルクのありつける針金の人形を選ぶはずなのに、サルの赤ちゃんはそうしませんでした。

 

彼らは金属製の堅いものよりも、柔毛に覆われた柔らかいものとのほうが絆を築きやすいと、本能的に考えたのです。

 

しかし、悲しいことに布に包まれた代理母は、彼らの絆にけっして答えてくれませんでした。

 

その結果、サルたちは深刻な心理的問題や社会的問題に苦しみ、神経過敏で非社交的な大人になってしまいました。

 

 

彼らは食べ物だけでなく、情動的な絆も必要としていたのです。

 

 

 

感情とは何か?

 

では、この「感情」とは一体何なのでしょうか?

 

答えは「アルゴリズム」です。

 

アルゴリズムとは、計算をし、問題を解決し、決定に至るために利用できる、一連の秩序だったステップのことをいいます。

 

例えば、

 

1.二つの数字を足し合わせる

2.二つの数字の和を2で割る

 

という仕組みがあった時、二つの数字に3と5を割り当てた時、4という答えがでる、という具合です。

 

 

「怒り」や「悲しみ」や「恐れ」などの感情が、こんな機械的な仕組みなわけないと思うでしょうか?

 

いいえ、これらの感情は、上の計算とは比べ物にならないほどに複雑ではありますが、単なる「アルゴリズム」なのです。

 

 

例えば、次のような生存の問題について考えてみて下さい。

 

ヒヒが木にバナナがなっているのを見つけたが、近くにライオンが潜んでいることにも気づいた。

ヒヒはバナナのために命の危険をさらすべきなのでしょうか?

 

 

これは詰まるところ、ヒヒがバナナを食べなかった時に飢えて死ぬ確率と、ライオンに捕まる確率を計算する数学的問題になります。

 

ライオンとの距離はどれくらいか?

自分はどれだけ速く走れるか?

ライオンはどれくらい速く走れるか?

ライオンは起きているか、眠っているか?

ライオンは飢えているか、満腹に見えるか?

 

などの外的要因に加えて、

 

今、このバナナを逃すのは死活問題になるほど自分が飢えているか?

自分の体調は万全か?

 

などの自分の体内の状態を合わせた、あらゆる確率や変数を計算する必要があります。

この計算は自分が生きるか死ぬかを分ける重要な問題です。

 

 

しかし、これらの計算をどうやって計算するのか?

ヒヒが突然、紙とペンを持ち出して、計算機を使いながらエネルギーレベルを計算することはありえません。

 

実は、ヒヒの体全体が計算機なのです。

そして、計算の過程としてあらわれるのが「感情」なのです。

 

ヒヒは空腹を感じ、ライオンを目にすると恐れと不安を感じ、バナナを見ると唾が湧いてくるのを感じます。

 

ヒヒは一瞬のうちに感覚や情動や欲望がどっと湧き起こるのを経験しますが、これこそヒヒの計算の過程以外のなにものでもありません。

 

そして、

「うまくやれるはずだ!バナナを目指せ!」

と、勇ましく突進したり、

 

「ライオンだ!やられる!怖い!」

と、恐怖で足がすくんだり、

 

「行ける!...いや、無理かもしれない...いや、ここでいかなきゃ!...いや、でも...」

と、優柔不断になってしまったりするというわけです。

 

 

 

感情は種の生存のために生まれた

 

 「なるほど、危機を回避するために感情を作り出すのか」

と、感じてもらえたでしょうか?

 

実はそれだけではなく、人を好きになったり嫌いになったりするのも、このアルゴリズムによるものです。

 

感情を感じる生物は、繁殖の確率を求める迅速なアルゴリズムとして情欲と嫌悪感を進化させました。

 

女性が男性を見て、

「あの人カッコいい!素敵!」

と感じたり、

 

メスのクジャクがオスのクジャクを見て、

「まぁ!なんてすごい羽なんでしょう!」

 

と、思った時には体が無意識に計算を行っています。

 

男性の体が反射した光が、女性の目の網膜に当たると、男性の外見上のわずかな手掛かりを繁殖の確率に変換します。

 

「おそらくこの男性は、優れた遺伝子を持つ、とても健康で繁殖力の高い男性だろう。

彼を配偶者に選べば、私の子供も健康と優れた遺伝子に恵まれる見込みが高い」

 

と、結論を出し、そしてそれは言葉や数字ではなく、性的魅力の虜になった激しいうずきとして感情として表現されるのです。

 

 

つまり、これらの感情は危機を回避したり、優れた遺伝子を後世に伝えたりして、種を生存させるために働いているのです。

 

 

 

まとめ

 

ということで今回は、

「感情とはなにか?どうして生まれたか?」

について、解説していきました。

 

 

今の時代

「楽しく幸せに生きよう」

という考えが浸透してきているわけですが、この考え方は感情を生み出すアルゴリズムを考えると、正しいのかもしれませんね。

 

 

 

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