「目標を達成したい」
「成功したい」
なにかを成そうとしている人のほとんどがそう思います。
もちろん僕もそうですし、今これを読んでいるあなたも例外ではないでしょう。
あなたは成功した人はなぜ目標を達成できたと思いますか?
「才能があったから成功できた」
「人には生まれつき向き不向きがあって、それを見つけることができた」
そう思ってはいませんか?
しかしこれまでの多くの心理学の調査によって、仕事や私生活で目標を達成した、いわゆる「成功者」と呼ばれる人たちには、共通する思考や行動のパターンがあることが分かっています。
これはつまり「才能が成功に導いた」のではなく、彼らは「ある種の思考や行動によって、自らを成功に導いている」ということなのです。
ということで今回は、目標を達成して成功できる人に共通する4つの特徴について解説していきます。
あなたが成功するためのヒントになれば幸いです!
また、この記事はハイディ・グラント・ハルバーソンさんの著作『やり抜く人の9つの習慣』を参考に作成しています。
興味がある方は是非読んでみてください!
1.具体的に目標を立てる
成功したいと思うなら、まず目標を具体的にしましょう。
例えば「やせたい」と思うのならば、目標は「やせる」ではなく「5キロやせる」の方が好ましいです。
なぜ目標を具体的にする方がいいのかというと、自分の求める成功の姿をハッキリとイメージできるからです。
「自分が望んでいるものは何か」
これをはっきりと分かっている人は、そこに到達するまでやり抜くことが出来ます。
もっと言うと「そのために何をするか」まで具体的にするとさらによくなります。
先ほどと同じくダイエットを例にするなら「週に3回、ジムで1時間運動する」などです。
目標達成までの長い道のりの間には、気が向かない時やサボりたくなる時が誰にでもやってきます。
そんな時でも楽な方へと流されないために、具体的な行動計画を立てることが大切なのです。
2.適切なフィードバックをする
具体的な目標を立てて前に進んでいる。
その途中にも欠かせないポイントがあります。
それは目標達成に向けてただがむしゃらに努力をするのではなく、日々、どれだけ前に進んでいるのかを確認することです。
なぜならどれだけ自分が上手くやれているのかが分からなければ行動を見直すこともできないし、モチベーションを保つことも困難だからです。
ただその際にも注意点があって、それは「初心者はあまり頻繁にチェックするべきではない」ということです。
というのもまだ右も左も分からない未熟な人が、あまりに頻繁にチェックすると混乱を招き、かえって上達の邪魔になってしまうことが最近の研究で明らかになっています。
なのである程度コツを掴むまでは、頻繁なフィードバックはやめておきましょう。
また、フィードバックの中にも正しいフィードバックと誤ったフィードバックがあります。
それを表したこんな実験があります。
大事な試験を控えた大学生を2つのグループに分けて、グループ1には「憶えなければいけないことがあと52%残っている」と伝えました。
そしてグループ2には「すでに48%は憶えられた」ということを伝えました。
その結果、グループ1の方がグループ2よりも格段にモチベーションが上がったのです。
つまり正しいフィードバックとは「目標まであとこれぐらいやらなければいけない」と考える「これから思考」をすることです。
反対に誤ったフィードバックとは「目標の何%まではすでに進んだ」と考える「これまで思考」をすることです。
「これまで思考」の強い人は早い段階で達成感を持ってしまうために、早くに気が緩んでしまうと考えられています。
なのでフィードバックをする際には「これから思考」を重視して目標までの距離を測ることで、モチベーションを維持することが大切です。
3.現実的楽観主義者になる
目標に向かって努力する時に重要なことはポジティブでいることです。
「私には目標を達成する力がある」
「僕は成功する能力を持っている」
そう信じることはモチベーションを高める大きな手助けになります。
心理学の発展に大きく寄与した心理学者であるアルバート・バンデューラも
「ある人が成功できるかどうかの最も信頼できる指標は、その人が心から成功できると信じているかどうかにある」
と述べています。
しかしこの言葉、考え方には見落とされがちな大きな落とし穴があるのです。
それは「目標は簡単に達成できる」と考えてはいけないということです。
上の言葉を聴くと「成功を信じれば自分も成功できるんだ」とか「ポジティブに考えれば、自然と成功はやってくるんだ」と感じる人もいるかもしれませんが、バンデューラが意図したことはそうではありません。
逆に目標達成が簡単ではないことを意識することが大切なのです。
だからこそ最善の努力を考えて実行する。
それを惜しみなく繰り返した先にやっと成功が訪れるのです。
そしてその長く険しい努力を「自分はやり抜くことができる」と信じられる人が実際に成功できる。
これこそがバンデューラの意図したことでした。
つまり望めばなんでも手に入ると考える「非現実的な楽観主義者」ではなく、成功を望み、それに相応しい努力をする人である「現実的な楽観主義者」になることが重要なのです。
4.「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する
目標達成の行動計画をする際に「やめたいこと」を決める人は多いです。
例えば「禁煙をしたい」「すぐ感情的になるクセを直したい」など。
ですが、人間には禁止された行動はかえってやりたくなるという「カリギュラ効果」というものがあります。
あなたもこんな経験がありませんか?
やめようやめようと思った結果、逆に以前よりも多くやってしまったということが。
これを防ぐにはその「やめるべきこと」を「やるべきこと」で塗りつぶしてしまうのがオススメです。
例えば上の「すぐ感情的になるクセを直したい」ならば、「カッとしないようにする」ではなく「怒りがこみ上げたら、まずは3回深呼吸をする」といったような具体的な行動を目標にするのです。
そうすることで「3回の深呼吸」という具体的な行動が、怒りに任せた行動という「好ましくないこと」を防ぐ代替行動として機能します。
このように目標を決める際に大切なことは「あなたが何をしないのか」ではなく「何をするか」ということなのです。
5.まとめ
今回紹介した4つの特徴のひとつひとつは、驚くほど当たり前のように感じるかもしれません。
そしてそれを実行することもそれほど難しくはありません。
しかし「当たり前で、簡単に実行できる」ことと「誰もが当たり前に実行している」ことはイコールではありません。
最も大切なことは今回の記事で紹介した知識を実際の行動に落とし込むこと。
そうすればあなたが目標を達成する日もそう遠くないかもしれません。
成功とは「正しい選択」「正しい戦略」「正しい行動」によって掴むもので、決して生まれつきのDNAで決まるものではないのですから。
何かあれば
までどうぞ!