この記事は前回の人に好かれる方法の続きです。
今回は自分の考えを相手に受け入れてもらう方法を7つ紹介します!
また、この記事は弓場隆さん訳の『超訳 カーネギー 人を動かす』を元に書いています。
紹介している方法はこの本に書かれていることの一部なので、気になる方は是非買って読んでみてください!
1.議論を避ける
議論は9割の確率で、両者が自分の主張に固執する形で終わります。
なぜなら、ほとんどの人は自分が正しいと思いたがるからです。
議論に勝てば自分の主張を通せると思う人がほとんどですが、実は議論に勝ったとしてもあなたの意見は大抵の場合、受け入れてもらえません。
それはなぜか?
あなたが議論で完膚なきまでに相手を叩きのめしたとしたら、あなたの気分は晴れるかもしれませんが、相手のプライドを傷つけてしまうからです。
そうなるとますます相手は自分の考えに執着し、あなたの意見に耳を傾けなくなるのです。
人間関係の達人と言われるベンジャミン・フランクリンは、
「もし議論をし、反論をしたら、場合によっては勝利を収めることもあるだろう。だが、それは無意味な勝利である。なぜなら、相手の好意を得ることは到底できないからだ」
という言葉も残しています。
たしかにあなたの言い分は正しいかもしれませんが、力で変えようとするのはやめた方が賢明です。
2.勝ちをゆずる
議論では相手の意見を変えることはできないと説明しました。
ではどうすればいいのか?
答えは相手に勝ちを譲ることです。
相手は自尊心を傷つけられるから反論したくなります。
なので、まずは相手を肯定して警戒心を解くのが最初のステップになります。
3.自分が間違えている可能性を認める
とはいえ、当然のことながら相手に譲ってばかりでは自分の意見を伝えることはできません。
そこで有効なのが自分が間違えている可能性を考えながら提案することです。
もし相手が間違っていることを言ったら、たとえそれが明らかな間違いであったとしても、いきなりそれを指摘するのではなく
「そうは思いませんが、私が間違っているかもしれないので、いっしょに考えてみませんか」
と切り出した方がいいです。
自分が間違っている可能性を認めてトラブルに巻き込まれることはほぼありません。
このように伝えることで、無益な論争を防ぎ、相手が公平に物事を考えるきっかけを与えることができます。
その結果、相手も自分が間違っているかもしれないと認めることができるようになるのです。
4.控えめな表現を心がける
万能の天才ベンジャミン・フランクリンは自伝にこう記している。
「私は相手の気持ちを無視して自己主張するのを慎む決意をした。
そして、『絶対にそうだ』と決めつけるのを避け、『私が思うには』とか『あくまで私見だが』と控えめに切り出すことを心がけた。
相手が明らかに間違ったことを言っても、それを指摘して優越感にひたるのではなく、『場合によってはそうだが、この場合はそうではないかもしれない』と言えば、すんなり受け入れてもらえる。
私は口下手だが、この習慣のおかげで長きにわたって社会で影響力を持ち、大勢の人に提案を聞き入れてもらうことができた」
5.相手にまず「イエス」と言わせる
人と話を始めるときは、意見が合わない点から話をしてはいけません。
自分が相手に賛同する点から話を始めましょう。
できることなら、お互いが目的のために努力していて、その方法だけが相違していることを力説すると良いでしょう。
ニューヨーク市立大学の著名な心理学者ハリー・オーバーストリート教授は
「相手は最初に『ノー』と言ってしまったことが軽率だったとあとできづくかもしれない。
だが、自分の大切なプライドを守るために一貫性を保とうとするので、途中で意見を変えづらい。
したがって、あなたとしては相手に『イエス』と言わせるように話を切り出すことがとても重要になってくる。」
と述べている。
6.自分で考えさせる
他人に何かを強制されるのが好きな人はいません。
誰でも自分の意志で行動していると感じたがるものです。
「なるほど。ではこういう場合はあなたならどう考えますか?」
と、相手を誘導していくような質問をしていきましょう。
相手は自分で考えだした答えに自信を持つため、こっそり自分の意見を反映させることができるのです。
こんな話があります。
ある自動車ディーラーは、中古車を買いに来た夫婦に次々と車を見せましたが、成約にいたりませんでした。
数日後、夫が店に来るとディーラーは
「あなたは車の価値がわかっていらっしゃいます。この車を運転してみて、いくらで引き取るか教えていただけませんか?」
と尋ねました。
夫は喜んで引き受け、その車で周辺をしばらく運転すると
「三百ドルなら掘り出し物ですね」
と言いました。
「もしその値段で販売したなら、お買いになりますか?」
「三百ドルで? もちろんです」
これは本人が決めた評価だったので、取引は即決したのでした。
7.相手の倫理観に訴えかける
人は皆、本質的には理想主義者であり、自分の行動にもっともな理由をつけたいと思っています。
なので、相手を動かすには倫理観に訴えるやり方が有効です。
「あなたは良いかもしれません。でも、あなたの両親や友達、恋人など、あなたのことを大切に想っている方からしたらどう思うでしょうか。」
というようなセリフをドラマなどでよく見かけると思います。
当然、このような言葉をかけられて
「いや、自分の気持ちが一番大事だから」
と突っぱねられて、うまくいかない状況もあります。
しかし、重要な問題であればあるほど、人は自分以外に自分を取り巻く周囲の人のことも考えます。
試してみる価値はあるでしょう。