この記事は前回の自分の考えを受け入れてもらう方法の続きです。
今回は反感を抱かせずに相手を変える方法を7つ紹介します。
また、この記事は弓場隆さん訳の『超訳 カーネギー 人を動かす』を元に書いています。
紹介している方法はこの本に書かれていることの一部なので、気になる方は是非買って読んでみてください!
- 1.不愉快なことを伝える前に称賛する
- 2.相手に注意するときは、まず自分の過去のミスを告白する
- 3.命令ではなく提案する
- 4.人前で叱らない
- 5.相手が少しでも進歩したら褒める
- 6.相手に期待を寄せる
- 7.相手が正直だと信じる
1.不愉快なことを伝える前に称賛する
あなたは自分の意見を言った時に理不尽に却下されたことはないでしょうか?
そのような場合はまず相手の意見を褒めると良いでしょう。
なぜなら、人は称賛してもらったあとなら不愉快な指摘にも耳を傾けるからです。
例えば、
「あなたの意見は素晴らしいです。
ただこの場合はもしかしたら合わないかもしれません。
自分はこう思うからです。」
という風に伝えると、相手はあなたの意見を尊重してくれるようになります。
2.相手に注意するときは、まず自分の過去のミスを告白する
もし、あなたが部下のミスや友達のミスを指摘するとき、どのような言い方をしますか?
ガーッと、怒鳴って詰めていませんか?
あなたの指摘が的を射ていたとしてもこのような怒り方をしていては相手は耳を傾けてくれないことでしょう。
ではこのような場合はどう言ったらいいのか?
答えは「自分はもっとひどいミスをしたからそれほど気に病むことはない」というような旨を伝えることです。
例えば、
「君はミスをしたけれども、若いころの私はもっとひどいミスをいっぱいした。
だから私に君を叱る資格はないが、こんなふうにしたほうがいいと思わないか?」
と言うのです。
相手を注意する時は、まず自分の過去のミスを告白して「自分は完璧な人間ではない」と謙虚に認めたほうが、相手はあなたの指摘を聞き入れやすくなります。
3.命令ではなく提案する
人は「こうしろ、ああしろ」とか「これをするな、あれをするな」と命令をされると、逆の行動を取りたくなってしまいます。
なので「こうしたらどうでしょうか」や「これならうまくいくかもしれません」というような提案をしていきましょう。
このやり方なら相手はプライドを傷つけられず、自尊心を満たしてもらえるので、反抗せずに協力したくなるのです。
4.人前で叱らない
あまりにも多くの人が人前で部下や子供、配偶者を平気で叱ってしまっていますが、これはやめた方がいいです。
なぜなら、人前で叱られると体面を保てなくなるからです。
相手は恥をかかされて、怒られた相手に反感を抱き自分を正当化することでしょう。
それを阻止するために、叱る時は必ず1対1でするように配慮をしましょう。
相手の体面を保つことができれば、あとは言い方さえ気をつければ、あなたの言うことを素直に聞き入れてくれます。
5.相手が少しでも進歩したら褒める
褒めたら相手が調子に乗って頑張らなくなるという理由で褒めない人が結構多いです。
そういう人は褒めるのではなく、叱った方がより一層努力すると勘違いしています。
もしあなたもそういう考え方なら、一度自分が意識して変えたことを褒められるか叱られるかで、どっちがモチベーションが上がるかを想像してみてください。
たとえ理屈が正しくても、叱られると気分を害してしまい、喜んで努力をしようとしなくなるのが人なのです。
なので、相手が少しでもよくできたらそれを褒めましょう。
相手は気分をよくして、さらに進歩しようと努力するはずです。
6.相手に期待を寄せる
人を何らかの点で向上させたいなら、相手がその特定の資質をすでに持っているかのように接するのが効果的です。
あなたが期待している資質を本人がすでに持っていることを指摘すれば、相手はあなたを失望させたくないので、期待に応えるために精一杯努力するでしょう。
これは「ピグマリオン効果」と呼ばれる有名な心理的行動の1つです。
また、ボールドウィン機関車製造会社のサミュエル・ボークレーン社長は、リーダーシップの秘訣についてこう言っています。
「尊敬している人から自分の何らかの能力を高く評価してもらうと、ほとんどの人は嬉しくなって期待に応えようとする」
7.相手が正直だと信じる
これは先ほどの期待をするということにも少し通じます。
「あなたは正直者だ」と言われると、どんな人でも自分の信用を落とすまいと努力するのです。
シンシン刑務所のルイス・ローズ所長は
「もし詐欺師と取引しなければならないなら、相手より優位に立つ方法はひとつしか考えられない。
それは相手を正直者であるかのように接することだ。
相手は信用してもらっていることを光栄に思い、期待に応えようとするだろう」
と言っています。