「議論に勝つための唯一の方法を知っていますか?」
人生、生きていれば意見が対立することがありますよね。
SNSが発達した昨今では議論する数自体も増えているでしょう。
議論するということは、自分の正しいと思うことを相手に認めさせることがゴールとなるわけですが...。
その方法をあなたは深く考えたことがありますか?
・理論武装して相手を完全に論破すること
・自分の考えに同調しないのは愚かだと相手を詰めること
多くの人が、これらの相手を叩いて屈服させようとする方法を取ってしまいがちです。
しかし、それらは全く良い方法ではありません。
ではどうすれば良いのか?
今回はその方法について書いていきます!
また、この記事はレス・ギブリン著、弓場隆訳の『人望が集まる人の考え方』を参考にしています。
目次
1.議論に勝つための唯一の方法
2.冷静に事実を述べる
3.相手の自尊心を傷つけない
・相手に意見を述べさせる
・100%勝とうとしない
・控えな態度で主張する
・第三者に代弁してもらう
4.まとめ
1.議論に勝つための唯一の方法
ズバリ、議論に勝つための唯一の方法は「相手が自らの意志で賛同するように働きかけること」です!
これはなぜなのか?
議論の本来の目的は相手を説得して賛同を得ることです。
想像してみてください。
あなたの目の前に違う意見を持った人がいるとします。
その相手から敵意をむき出しにされ、怒鳴り、脅し、ののしられ、あなたの意見の根拠は否定するが、自分の意見の根拠だけは声を大にして述べてきたとします。
そんな人の意見にあなたは賛同しますか?
ほとんどの場合、賛同はしないでしょう。
簡単な理屈です。
自分を全否定するような人の言葉なんて聞く耳を持とうとしないのが人間だからです。
しかし、上記のような人がいるのも事実です。
いや、多くの人はそうなってしまうのです。
なぜなら、反対意見を持つ人を論破したくなるのは自然な衝動だからです。
よくSNSやテレビなどで、論争になっている場面を見ることがありませんか?
あれが自然なのです。
しかし、先ほど想像してもらった通り、そんな上からガミガミ言われたら、賛同すべきこともしたくなるというものです。
相手が自分の意志でこちらの意見に賛同すること、これこそが本当の意味で議論に勝つ唯一の方法なのです。
2.冷静に事実を述べる
では、具体的にどうしたら良いのかという話ですよね。
答えは冷静に事実を提示するということです。
これは、ほとんどの人が自然に使っている方法とは正反対の方法です。
イェール大学の3人の心理学者、カール・ホブランド、アービング・ジャニス、ハロルド・ケリーはある実験を行いました。
その実験は学生たちを3つのグループに分け講義をおこない、どのグループが歯の衛生管理について自分の見解を改めるかというものでした。
3つのグループは以下のように分けられました。
・虫歯や歯槽膿漏などの危険性を指摘して歯の衛生管理をするように強力な指導をしたグループ
・虫歯や歯槽膿漏などの危険性を指摘しながら実例にもとづいて穏やかな指導をおこなったグループ
・虫歯や歯槽膿漏などの危険性にはあまりふれず、必要な情報だけを提供する冷静な指導をしたグループ
この講義の1週間後、どのグループが歯の衛生管理を念入りに行ったかを調べたところ、脅し作戦を使わない指導を受けたグループの方が歯の衛生管理を念入りにおこなっていたことが分かったのです。
また、これと同様の結果が大学生を対象とした政治討論会においても得られました。
話し手が熱弁を振るうよりも冷静に事実を提示した方が、学生たちは自分の政治的見解を改めやすいということが分かったのです。
3.相手の自尊心を傷つけない
相手の意見を改めさせる具体的な方法は分かりました。
しかし、まだ気を付けるべきことがあります。
それは、上でも述べたように相手の自尊心を傷つけないということです。
「あなたの考えはおかしい。」と頭ごなしに言うと、相手は自分の考えを必死に擁護します。
あなたの考え方がどんなに素晴らしくても、相手は心を閉じてしまうのです。
そうなってしまっては相手を説得するなど到底無理な話です。
ということで、相手の自尊心を傷つけず議論に勝つルールを4つ軽く紹介します!
・相手に意見を述べさせる
話を途中で遮ると相手の自尊心を傷つけることになってしまいます。
話したいことがある人は最後まで話しきるまで、他人の話に耳を傾ける姿勢が整いません。
なので、こちらの意見を相手に響かせるために、まず相手の意見を親身に聞くことが大事です。
・100%勝とうとしない
多くの人は議論の最中に、自分が正しくて相手が間違っていることを証明しようと躍起になっていまいます。
しかし、説得の達人は少し譲って相手の意見に賛同できることを見つけます。
相手に少しでも正しい点があれば、積極的にそれを認めるべきです。
あなたが些細なことを譲歩すれば、相手も譲歩してくれる可能性が高まるのです。
・控えな態度で主張する
これは先ほどの冷静に話すということを思い出せば分かりやすいと思います。
アメリカ合衆国憲法を成立させた立役者である、かのベンジャミン・フランクリンも
「相手を説得するには自分の意見を控えめな態度で正確に述べると効果的だ。その際、『私が間違っているかもしれないが』と切り出すといい。相手はあなたが遠慮がちに話しているのを見て謙虚な姿勢に共感し、自分の考えを改めて『あなたが正しい』と言ってくれるだろう。」
と述べています。
・第三者に代弁してもらう
自分が主張するよりも、第三者が詳細を述べたほうが説得力に富んでいるものです。
これはなんとなく分かりやすいのではないでしょうか?
「自分はこう思う」というよりも、「みんなはこう言っている」とか「科学的にはこうなっている」という方が信憑性があるように感じると思います。
自分の意見だけでなく、客観的な根拠を増やすと納得されやすいのです。
4.まとめ
今回は「議論に勝つための唯一の方法」について書いていきました。
ここまで読んでくれた方なら分かっていると思いますが、大切なことは相手を叩き潰すことではなく、お互いに譲歩し合い意見に納得してもらうことです。
見てて一番苦しいのは、「お互いの正義だけを主張しあう泥沼」です。
しかし同時に、一番よくみられる光景でもあります。
その状況は最も効率が悪いということに気付くことができれば、その瞬間からあなたも本当の意味で「議論に勝てる人間」になっていることでしょう!
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